補助金・助成金申請で大きく勘違いされていること その1


この度、初めて寄稿させていただきます。渡辺と申します。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、タイトルにも書きましたが、このコラムでは補助金・助成金について
書いていきたいと思います。

皆さんは、「補助金」と「助成金」ってどう思いますか?

特に経営者の皆様は「融資と違って返済しなくていいから大歓迎!」と思われます。
確かに「補助金」や「助成金」は金融機関の融資と違って返済義務はありません。

「ですよね!じゃあ、大いに活用すべきでしょ!」と思われたかと思います。
確かに資金調達は、経営者の永遠の仕事です。資金調達が出来ない企業は、
あっという間に死んでしまいます。
経営者の皆さんは、そのために銀行とうまくお付き合いされているかと
思います。
また、そのために固定費を限界まで圧縮し、売上を伸ばし、利益確保に毎日努力されて
いるかと思います。企業運営は本当に本当に大変です。
皆様は肌で実感されていますが。長引く「平成不況」の中で中堅中小企業の社長様は、
厳しい経営環境の中で、なんとか資金繰りを続けているのも事実です。
「この銀行の返済、なんとかならないかな?」
毎月の銀行返済日にそう思っている社長様は、本当に沢山いらっしゃいます。

でも、「借りたものは返す」のが、借入金の「鉄則」
です。返さないと銀行は態度を変えます。
それは当然ですよね。今まで培ってきた金融機関
との信頼関係も一瞬にして崩壊します。
しかも、金融機関は皆様がご存知のように、
「晴れた日に傘を貸して、雨の日には傘を
取り上げる」といっても過言ではありません。
自分たちにリスクの少ない企業には融資を
したがります。
しかし、本来なら本当に資金繰りに困っている企業を助けるための金融機関が、
リスクヘッジでちょっと成績の悪い企業に融資しないケースは本当に多いです。

そこで、資金繰りに困った企業が
「よーし!じゃあうちは補助金・助成金で資金調達するぞ!」と
考える傾向があります。
しかし、実はこれは大きな間違いなのです。

・では、「補助金」と「助成金」の違いとは?

比較項目 助 成 金 補 助 金
お金の支給元 国、もしくは地方自治体 国、もしくは地方自治体
返済義務 必要なし 必要なし
受給条件 会社が受給要件を
満たせば問題ない
補助金を使う用途について
書類にて説明する必要あり
書類整備 申請書・報告書のみの形がほとんどである 提出した事業計画書に則った金額支出であるかの証拠が全て必要である
会計検査院の
検査
原則なし 基本有り
金額が支払われるタイミング 補助金・助成金を受給する事業終了後
早くても1~2ヶ月後

まず、上記についてご存知ですか?
これが意外と知られていないのです。
まずは、この表をご覧下さい。「補助金」と「助成金」の違いです。

意外に知られていないのが、補助金・助成金が支払われるタイミングです。
申請を行い、案件が採択されてもすぐにお金は支払われません。
補助金・助成金対象の事業が終了して、事業完了報告書を提出してから最低でも
1ヶ月はかかるのです。
例えば、事業費が300万円で、補助対象金額が事業費の2/3の事業の場合、
確かに200万円の補助を貰えますが、事業実施期間が6ヶ月の場合は
事業実施期間中に確実に300万円の支出を行わなくてはいけないのです。

このケースの場合、補助・助成事業終了後に
200万円の補助を貰えますが

・確実に100万円自己負担しなくてはいけない。
・補助金や助成金は事業実施前や実施中には
決して受給できない。

ということです。
つまり半年の事業であればお金が入ってくるのは
事業開始から7ヶ月以上後ですし、総事業費は原則用意しなくてはいけません。
そのために短期融資を実行するパターンも多いのです。
つまり資金繰りに困っているので補助金・助成金を使うといった考え方は捨てなくては
いけません。

純粋に
・ 設備を導入したい
・ 新規に事業を始めたい
・ 人材の育成に投資したい
などの方が使うためのものだと認識して欲しいのです。

また、補助金を受給するために、いわゆる
「無理やりこじつけ」で申請を行う事業者様も
よく見かけます。
しかし、その案件が採択されても、採択後に
「交付申請書」を提出しなくてはいけません。
これは正当な価格であるか見積も要求されますし、
具体的には汎用性のある設備(パソコンなど)は、
交付申請を行っても認可されません。
あくまで、その事業案件に対して、本当に必要な
費用しか申請できません。
勿論、地代家賃や接待交際費などは論外です。
また、補助金の場合は、事業実施後に会計検査院の検査を受けます。
このチェックで、「補助金対象外」と判定されたら補助金は受給されません。

そうなんです。「タダほど怖いものはない」のです。
これだけは忘れないでください。

それでも「でもタダだし、チャレンジしたい」方も
いらっしゃるかと思います。
次回は、どのような補助金・助成金があるかを
説明させていただきます。